闇雲にロングボールを蹴ったわけじゃない。これが戦略。【25/26プレミアリーグ第13節|クリスタル・パレス対ユナイテッド】

プレミアリーグ

どーも、てぃしーです!

今回は、クリスタル・パレス対マンチェスター・ユナイテッドの試合を振り返ります。

この一戦は、ユナイテッドが1対2で逆転勝利を収めました。

ユナイテッドは闇雲にロングボールを蹴って運良く勝った…」わけではありません!

アモリム監督は明確な狙いを持って、選手に意図的にロングボールを蹴らせていたと考えられます。その攻撃の狙いが、勝利につながったのです。

今回は、この試合でユナイテッドがどのような狙いを持っていたのかを考察していきます。

スタメン

スタメン(左側パレス、右側ユナイテッド)

クリスタル・パレスは、今季のベストメンバーと言えるスタメンでした。GKはヘンダーソン、3バックはクリス・リチャーズ、ラクロワ、グエイという安定感のある守備陣。ボランチには、日本代表の鎌田が入りました。

一方、ユナイテッドはウイングバックの左にダロト、右にアマド。2シャドーにマウントとエンベウモ、CFにはザーグツィーという顔ぶれでした。

なお、CBのマグワイア、シャドーのクーニャ、CFのシェシュコといった選手たちは、負傷のため欠場しました。



ユナイテッドのビルドアップ

【図①】ユナイテッドのビルドアップ(3-2-5)

まずは、この試合におけるユナイテッドのビルドアップ(攻撃)を見ていきます。

ユナイテッドのビルドアップは、基本的に (3-2-5)の形【図①】。両ウイングバックがサイドの高い位置で幅を取り、上下動します。ポイントは、2シャドーがパレスの2ボランチの両脇のスペースにポジショニングしていることです。

この2シャドーがパレスのボランチ脇に立つことで何が効果的になるのかは、後ほど説明します。



パレスのミドルブロック

【図②】パレスのミドルブロック(5-2-3)

ユナイテッドのビルドアップに対して、パレスがどのようにミドルブロック(守備)を行っていたのかを見ていきます。

基本的に、パレスは(5-2-3)のミドルブロックを敷き、ユナイテッドのWBが下がってボールを受けようとした瞬間、パレスのWBが素早くプレッシャーをかけます。



パレスのストッパーが迎撃!

【図③】ストッパーがボランチ脇をカバー。

パレスの(5-2-3)ミドルブロックには、脆弱な部分があります。それは、2ボランチの両脇です。

前述のとおり、ユナイテッドの2シャドーは意図的に、この2ボランチの両脇にポジショニングを取ります。

これをカバーするために、(ボールサイドに応じて)ストッパーのCBリチャーズ、またはCBグエイが前に出て、ユナイテッドのシャドーにボールが渡るタイミングで迎撃します【図③】。



ユナイテッドの狙い

【図④】ストッパーの裏を目掛けてロングボールを蹴る。

ユナイテッドはビルドアップ時に、一見すると闇雲にロングボールを蹴っているようにも見えましたが、実は明確な意図がありました。

シャドーにパレスのストッパーを食いつかせ、その裏のスペースを狙うというものです。そこへCBがロングボールを蹴り込み、CFザーグツィーに体を張らせて起点とするか、あるいはWBを走らせて裏を狙わせる【図④】。

この攻撃パターンを何度も繰り返していたことから、これがアモリム監督の狙いの一つだったと考えられます。

そして63分のマウントによるフリーキックの逆転ゴールですが、実はそのフリーキックの位置も、この攻撃の狙いが関係しています。

先ほど説明した形と完全に同じではありませんが、

CBがロングボールを送る → ザークツィーが空中戦で競り勝ち、パレスのストッパーの裏へボールが落ちる → そこへ走り込んでいたダロトにボールが渡る → パレスのCBグエイがたまらずファウル。

という流れでした。

パレスは非常に堅守で崩すのが難しいチームでしたが、ユナイテッドが繰り返し狙い続けたこの一つの攻撃パターンが、結果的に逆転ゴールへとつながりました。

以上、最後までご覧いただきありがとうございした。

↓のボタンをポッチって頂けると、てぃしーの励みになります!

にほんブログ村 サッカーブログ プレミアリーグへプレミアリーグランキング

コメント

タイトルとURLをコピーしました