どーも、てぃしーです。
皆さん、お久しぶりです。仕事の関係で長らく記事の更新ができていませんでした。音信不通になってしまい本当に申し訳ございません。また、更新を再開します!
今回は、第37節チェルシー対ユナイテッドの振り返りレビューの記事を書きました。
1-0で勝利したチェルシー。後半71分にククレジャが決勝点を奪いました。
この試合で明暗を分けたポイント『チェルシーがユナイテッドの堅いミドルブロックをどう攻略したのか。』について注目します。
それでは見て行きます!
この試合のスタメン

まずはスタメンをざっくり確認しておきます。
注目すべきは、チェルシーが出場停止のジャクソンに代えて、19歳の本職ウインガーである若手ジョージをCFで起用した点です。
それでは、本題に入っていきます。
チェルシーの高い位置でのボール保持

チェルシーの高い位置でのボール保持はこんな感じ…。
- 高い位置での保持の形は、(3-1-5-1)と6トップのような形【図①】。
- 両ウイングのマドゥエケとネトはワイドの高い位置に立ち、幅と深みを確保する。
- 右サイドバックのジェームズは3バックの一角の位置、左サイドバックのククレジャはハーフスペースの位置に立つ。
チェルシーは高い位置でボールを保持している時は、静的なポゼッションであり、選手の立ち位置が固定されている。基本的にこの位置では、味方同士のポジションチェンジはあまり行われない。
チェルシーはユナイテッドのミドルブロックに苦戦し、ミドルサードからアタッキングサードへと侵入するのに苦戦していた。チェルシーがなぜ苦戦したのかについては、次の項『ユナイテッドのミドルブロック』で詳しく見ていく。
ユナイテッドのミドルブロック

チェルシーの高い位置での保持に対して、ユナイテッドはこのようなミドルブロックで対応…。
- ミドルブロックは(5-1-3-1)のような形で構える【図②】。
- トップ下(ブルーノ)が相手アンカー(カイセド)をマーク。アンカー(カゼミロ)が相手トップ下(パーマー)をマーク。
- リンデロフとショーの左右CB(ストッパー)がチェルシーの両インサイドハーフに迎撃することで、ハーフスペースの守備を明確化。
ユナイテッドのミドルブロックは、チェルシーのアンカー、トップ下、左右インサイドハーフに対しての守備とマーク基準を明確にしていた。チェルシーの高い位置でのボール保持に対して非常に上手く噛み合わせ、効果的に対応できていた。しかし、それはチェルシーが”静的なポゼッション”だったためであり、柔軟に対応できていたとは言い難い。
次の項で、チェルシーがユナイテッドのミドルブロックをどのように攻略しようとしていたか見ていく。
チェルシーによるユナイテッドのミドルブロック攻略
チェルシーは、ビルドアップでのプレス回避やカウンターを通じて、ユナイテッドがリトリートしてミドルブロックを構築する前に、アタッキングサードへ侵入しようとしていた。チェルシーの決勝点は、ビルドアップでプレスを回避し、ユナイテッドの守備陣形が整う前にアタッキングサードへ侵入できたことが大きな要因だった。
チェルシーのもう一つのミドルブロック攻略法は、エンソのポジショニング。先ほども言及したが、チェルシーの高い位置での保持時は”静的なポゼッション”で、選手の立ち位置が固定されている。この位置では基本的にポジションチェンジを行わないチェルシーだが、エンソは自らエリアを移動しながらボールを引き出そうとした。
この試合で確認できたエンソのボールの引き出し方は2つある。
ひとつは、一度ワイドに流れてから、タイミングよく本来の持ち場であるハーフレーンに戻ってボールを引き出す、いわゆるサイドフローのような動き。もうひとつは、ライン間のポジションから下がり、味方のアンカー脇まで降りてきてボールを引き出す動きである【図③】。

エンソが味方アンカー脇でボールを受けることで、ユナイテッドのマーク基準に迷いが生じていた。ユナイテッドは、アンカーとウイングのどちらがエンソに対応するのか曖昧になり、結果として2人ともエンソに釣り出されてしまった。故に、アンカーのマークが外れたトップ下のパーマーは、中央でフリーになった。
以上のことから、ユナイテッドの守備(ミドルブロック)は柔軟性があまりなく、相手が静的なポゼッションであれば対応できるものの、エンソのように個人で流動的に動かれると、簡単にマークにズレが生じてしまう。もちろん、エンソが相手にとって捕まえにくいクレバーな動きを見せていたのは間違いなく、その点は高く評価されるべきだと思う。
この試合のMVPは…

個人的にこの試合のMVPは、アダラバイヨです。
ゴールを取ったククレジャ、アマド・トラオレにマークに付いて良い対応を見せたコルウィルと迷いましたが、アダラバイヨです!
ポストプレーに定評のあるユナイテッドのFWホイルンドに対して、空中戦・地上戦の両面で勝利し、徹底して対応したアダラバイヨは本当に素晴らしかったです。
終わりに

この試合に勝利したチェルシーは最終節、CL圏内の生き残りを懸けて、アウェーでフォレストと対戦。最後までワクワクさせてくれますね~。
一方、ユナイテッドはというと…この試合ではビルドアップも壊滅的で、見ていて辛い内容でした。名門クラブがリーグ16位に沈む姿を見るのは、正直なところ胸が痛みます。それでも、EL決勝でスパーズに勝利すればCL出場権を手にできます。名誉を挽回する絶好のチャンスです!

ユナイテッドにとっては、来季に繋げるためにELは何としても優勝したいところです。
両チームの健闘を祈ります!
以上、最後までご覧いただきありがとうございました。
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